BON TON TOYS「Terry」シリーズ ボリス
オランダのぬいぐるみメーカーBON TON TOYS「Terry」シリーズのボリスのぬいぐるみ。 ボリスが大好きで、ぬいぐるみやガチャガチャなどかわいいものがあればちょっとずつ買い集めている。 定番のセキグチのぬいぐるみ […]
人生を変えたものはあるかと聞かれたら、迷わず小野不由美さんの「十二国記シリーズ」の小説だと答える。
出会ったのは高校二年くらいの頃だったと思う。
テレビを観ていたら、BSでアニメ十二国記の再放送の宣伝が流れていた。
それまで十二国記という作品は知らなかったが、なんとなく気になってビデオ録画をして観てみた。
そのときは、結構おもしろいなー!くらいだったけれど、調べてみると小説が出ていることを知って、暇だし読んでみることに。
まずは一巻目にあたる「月の影 影の海」の上巻を買ってきて読み始めたら、面白くて手が止まらなくなった。
知らない漢字や言葉も多くて、文脈的に意味はわかるから放っておいてもよかったけれど、この物語をちゃんと理解したいと強く思って、父親が持っていた漢字辞典と国語辞典を持ってきて(当時はガラケーの時代だった)、わからない言葉が出るたびに辞典をめくった。
寝食を忘れて読み耽る、という言葉が決して大袈裟ではなくて、膝に辞典を置いて何時間も本を読み続ける姿を見て、母親が「少しは目を休めたら?」と声を掛けるくらいには夢中だった。
一冊読み終わると次の巻を買いに本屋さんまで原付を飛ばし、夢中で読んで翌日にはまた買いに行くというのを繰り返し、二週間ほどで当時の既刊全巻を読んでしまった。
アニメでストーリーは知っていたけれど、小説は世界観の深さがまったく違った。
主人公の陽子が突然異界に連れて行かれるという不条理や、そもそも十二国の世界が不条理そのもので、高校生ながらに運命とか理不尽さみたいなもの、人との接し方とかを考えるきっかけになった。
「神」という表現は好きではないけれど、著者の小野不由美さんは十二国という世界を作った創造神としか言えないほどに、世界観に破綻がなくて、それが冷めずに夢中になれた理由のひとつでもある。
十二国記には少年マンガ的なワクワクもふんだんに詰まっているので、活字が苦手でなければぜひ読んでほしい。
呪術廻戦とかが好きな人はめちゃくちゃハマると思う。

十二国記は2026年で35周年を迎える。
9月には超待望の新作オリジナル短編集が発売されるから、それも楽しみで仕方がない。
十二国記で小説の面白さを知って、それから進学し社会に出てからも、小説に限らず本を読むことが当たり前になった。
この作品が僕の人生をなにか劇的に、ドラマチックに変えたわけではないけれど、本を読む習慣によって言葉や知識を自分の中に蓄積し、それが自分を形づくる細胞になり、人生を少し変えてくれたことはたしかだと思う。